2010-01-01から1年間の記事一覧

リフレ派、大打撃

尊敬するbewaad氏が断筆宣言をするという事態に。 思えばリフレなるものを信ずるようになったのは氏によるところが大きい。リフレ派は故ドラえもんに続き貴重な人材を失ってしまった。残るのは断筆の原因となった田中秀臣、暗黒卿をはじめとする偏向し人格的…

高福祉高負担のための消費税の増税について

参院選で自民党が消費税10%への増税を公約に掲げたそうだ。 消費税10%、自民が参院選公約に明記へ 自民党は3日の臨時総務会で、参院選公約の焦点の一つとなっている消費税の税率について、「当面10%とする」と明記することを決めた。 来週中に正式…

ドラえもんが・・・

怪人ドラえもん、逝去。正体が岡田靖氏とは知らなかったが、ネットでしか知らない人のために泣いたのははじめてかもしれない。多くを教わった。どうか安らかに。

日本のTWR(Traveling Wave Reactor)CANDLE

本日東芝がTWR(Traveling Wave Reactor)のTerra Power社と協力していく旨のニュースが流れていて喜んでいたら、このブログも妙にアクセスが増えていて驚いた。せっかくだから、少しだけ補足情報を書いておく。 さて、先に紹介した(id:ColdFir…

ベーシックインカムと経済成長 -飯田プラン考察 その2-

さて、前回(id:ColdFire:20100205)の続きで飯田泰之先生のプランを考察してみよう。ベーシック・インカムの話と直接関連はしないようなのだが、飯田先生は経済成長で得られた税収を福祉に充てようと提案している。 2%のインフレと実質2%成長をあわせて、…

ベーシックインカムと公共事業費再考

前回(id:ColdFire:20100131)公共事業費について論じた際に、データとして国民経済計算の一般政府固定資本形成を用いたのだが、これは実は適切ではなかったかもしれない。なぜならこの区分では土地代が含まれないからである。日本は地価が高いので、これを…

Traveling Wave Reactor −これからは原子力の時代だ!−

前回は宇宙開発を取り上げたので、今回も当ブログ主が趣味として愛する原子力関連技術の話題を一つ。日本では完全に無名だが、Traveling Wave Reactor(トラベリング・ウェーブ・リアクター:進行波炉)なる原子炉がある。原理自体はかなり昔からあるのだが…

米国の有人宇宙飛行 −半分の予算で飛べるか?ー

先日(id:ColdFire:20100210)の続きであるが、コンステレーション計画のキャンセルと、代替案たる新計画−フレキシブル・パスーの提示により、米国の有人宇宙船の行方がどうなるのかは興味深いところである。新計画では、米国は有人宇宙船の開発を民間に投げる…

米国の有人宇宙飛行はどうなるのか?

福祉のことばかり書いていても飽きそうなので、今回は当ブログ主の趣味である宇宙開発について考えてみたい。この方面において今話題となっているのは、米国のコンステレーション計画のキャンセルとその代替案としてのフレキシブル・パスの是非である。この…

負の所得税の予算と財源 −財源はある(かも)!−

現実性皆無のベーシック・インカムについてあれこれ考えるのは知的遊戯としては楽しいが、そればかりというのもなんなので、今回は現実性がありそうな負の所得税について検討してみよう。負の所得税のモデルはいくつかあるが、ここではミルトン・フリードマ…

ベーシックインカム雑感 −飯田プラン・月5万円の給付−

経済学者の飯田泰之先生がBI導入を熱心に主張している。個人的に注目している飯田先生のBIプランががどのようなものであるのかは興味があるところだが、それが断片的ながらも把握できるブログがあったので紹介したい。ラジオからの文字起こしという面倒…

ベーシックインカムと公共事業費削減−田舎者飼い殺し計画−

BI導入により公共事業の予算を削減できると主張する人がいる。 BIにより働かなくても食べられるようになるのだから雇用対策の側面が大きい公共事業など不要だろう、という主張である。では今回はベーシックインカムの予算を公共事業費から捻出することを…

ベーシックインカムと刑務所予算削減

さて、BIにより刑務所予算を減らせ!と主張する人がいる。 世の中には食えなければ刑務所に食わせてもらおうと考えるケシカラヌ人がおり、BIを導入すればそういう人達は犯罪を犯さなくなるであろう、という説である。確かにそういう人は多かろう。ではB…

ベーシックインカムと生活保護費の減額

先日のエントリ(id:ColdFire:20100125)で生活保護の給付額はBIに比べると高めであり、BI導入は福祉切り下げとなることを論じた。ここで一つ疑問が生じる。今の生活保護の水準は妥当なのだろうか? これを判断するには国際比較が手っ取り早い。 購買力平…

ベーシックインカムと独身税−あるいはイケメンの踏み台−

先日紹介した(d:id:ColdFire:20100126)BIの試算エントリに対しては、当ブログ主と同じようにBIとは独身税ではないかとの感想を抱いた人がいたらしい。 いくつか「BI(ベーシックインカム)はシングル(独身者)に厳しすぎる制度だ」という意見がありま…

ベーシックインカムと少子化対策 −BIは恐るべき独身税か−

ベーシックインカムの財源の試算にはわけのわからないものが多い(なぜなら普通に考えると実施不可能だから)のだが、もちろんまともなものもあるので紹介させてもらいたい。 ちなみに当ブログ主の試算よりまっとうである。問題のエントリ(ベーシック・イン…

ベーシックインカム雑感 −福祉や所得制限、デフレ−

日経BPにも少し興味深い記事があったので取り上げてみる。 この試算の前提として、ベーシック・インカム導入後は社会保険料のうち現金給付部分を除いた現物給付部分(約40%)を支払うものとしています。しかし、保育や教育、医療、介護などのサービスに、…

続ベーシックインカムの財源考察 −小沢プランについて−

昨年のことだが雑誌SPA!でBIの紹介をしていたらしい。 取り上げられているのは拙ブログでも取り上げたことのある(d:id:ColdFire:20100119)小沢先生だ。 財源の考察部分のみ取り上げてみよう。 '08年度、総所得総額は約257兆円ありました。 BIの所得保…

ベーシックインカムと国際競争力

BIにより国際競争力が低下するのではないかと危惧する人がいる。国際競争力とBIの関係について検討してみよう。まずBIの財源を法人税で賄おうとした場合、これはストレートに企業の国際競争力の低下に繋がるだろう。利益を次回の投資につなげることが…

ベーシックインカムと政府発行紙幣

さて、ベーシックインカムの財源に困ったあげく、政府発行紙幣にてこれを賄おうとするアイディアがある。シニョレッジでBIを賄おうというわけだ。検索すると意外と大量のページがヒットして驚く。そしてもちろん、この考え方はセンスが悪い。 政府発行紙幣…

ベーシックインカムと子供への減額支給

BIの財政負担を低減するために、子供に対しては支給額を減額するという手法もある。 これはシンプルな制度というBIの利点を失わせかねないが、財政負担が大きすぎて実現不能になるよりは良い選択だろう。 また、家族が増えるにつれて相対的に支給額が大…

ベーシックインカムと生活保護費

ベーシックインカムと生活保護の関係に触れているブログはいくつか散見されるが、スティグマの有無等のシステムとしての相違についてのみ考察しているものが多く、その財政負担や給付額について検討しているものはあまり見かけないので少し考えてみようと思…

ベーシックインカムと経費削減

BIにより福祉のシステムを単純化して事務経費を減らす目的で導入を検討している人も多い。 何れにしても、使途の自由なベーシック・インカムを配ることで、社会保障的なものを中心に、公的制度はできるだけ削って、政府を極小化することが、財政的にも、経…

ベーシックインカムと福祉削減

ベーシックインカムに関する記事を読んでいると、どうも福祉を削減するためにこれを導入したいと考えている人がいるようだ。 具体的には年金やヒドイ場合だと健康保険制度を解体して代わりにBIを導入しようと考えている人がいる。例えば下記の山崎氏の記事…

ベーシックインカムの持続性と労働へのインセンティブ

BIには本丸の財源以外にもあれこれの問題がある。ここでは以下の2つについて検討しよう。 持続性 労働へのインセンティブ 順番に考察してみよう。 持続性について BIが仮に実現できたとしていつまで続けられるだろうか?全員一律に給付するため圧力がか…

ベーシックインカムの財源考察

ベーシックインカムというものがある。理念哲学についてはあれこれ検討されているようだが、ここではベーシックインカムの本丸である財源について考察してみようと思う。 理念がかっちりしていても財源がなければ絵に描いた餅にすぎない、というか福祉はほぼ…

政治的に正しい成長戦略

先日政府の成長戦略が発表されてから新聞やあれこれのブログでコメントがついている。当ブログ主もちょこちょこ考えていたわけだが。 まず誰もが抱きそうな疑問としては、需要サイドからの成長戦略ってなんぞ?ということだ。標準的な経済学の教科書では長期…

インフレになると財産は減るか?(預金・株価編)

インフレになると何がおこるのだろうか? 一般的に預金はインフレに弱いと思われており、株はインフレヘッジに役立つと言われている。では実際はどうか? 例えば一年定期預金の金利。これが意外にインフレヘッジがなされているのだ。以下のグラフはダイヤモ…